基本情報
説明文
「ザ・羽澤ガーデン」は、「日本赤十字社医療センター」近くにあった、「中村是公」邸宅を利用した「レストラン」&「ブライダル」 です。
2005 年に閉館しました。
「ザ・羽澤ガーデン」があった場所は、現在は、3 階建て の億ション「ザ・パークハウス 広尾羽澤」になっています。
所在地
〒150-0012 渋谷区広尾3-12-15
電話番号
03-3400-2013
最寄り駅まで
・「JR/東京メトロ 恵比寿駅」から 徒歩 12 分
・「東京メトロ 広尾駅」から 徒歩 12 分
紹介文
歴史を感じさせる荘厳な門をくぐりぬけると、そこはもう別世界。
広大な敷地を覆う大正ロマンの香り、アジアのオリエンタリズム、そして濃密な時間の流れ。
非日常という名の誘惑へ、「THE HANEZAWA GARDEN」。
東京・広尾の閑静な住宅街に横たわる広大な敷地。
一歩足を踏み入れると、そこは都会の喧噪と無縁の世界。
大正ロマンの面影を今に残す異国情緒たっぷりの御屋敷、上質なアジアンリゾートを思わせる調度品の数々、深緑に包まれた日本庭園…。
ここが東京の真ん中であることを忘れさせる、くつろぎ空間が広がる。
3000坪に及ぶ広大な敷地を、ふたりの誓いのステージへ、それが、ハウススタイル レストラン&ウェディング「THE HANEZAWA GARDEN」。
THE DINING MENU
フレンチをベースにイタリアンやアジアン、和のエッセンスを散りばめたオリジナルフレンチスタイル
~日本人の繊細な味覚に合わせて~
COURSE
¥8,000 COURSE
・アミューズグール
・さっと炙ったタスマニアサーモンのマリネ
5種のリーフサラダとポーシェマスタード
・本日のポタージュ
・寒ブリの網焼き 柚子風味のヴィネグレットソース
・仔牛フィレのポアレ
・黒胡椒風味のフォン・ド・ヴォーソース
・本日のデザート
・コーヒー
¥12,000 COURSE
・アミューズグール
・日向地鶏の冷製 ハーブサラダ添え
・蒸し牡蛎 オランデーズソースとアンチョビマヨネーズ
・カナダ産オマール海老と白子の"グルマンデーズ"
・お口直しに本日のシャーベット
・特選和牛フィレとフォアグラのポアレ ロスチャイルド風
ハチミツとフランボワーズのソース
又は
特選和牛サーロインの網焼き 自家製ポン酢とおろしワサビ
・本日のデザート
・コーヒー
DINING
「THE HANEZAWA GARDEN」のダイニングを担当するのは、「カリフォルニアキュイジーヌ」を日本に広めた第一人者・菅原健二
各国の有名シェフとのコラボレーション経験も
豊かな食のグローバリストが
彼のキャリアの原点であるフレンチをベースに
イタリアンやアジアンのエッセンスを散りばめて新しく提案する一皿一皿
この革新的スタイルに和の創意工夫も加え
日本人の舌には斬新な驚きを
国際色豊かなゲストの舌には食の THE HANEZAWA GARDEN ならではのオリジナルフレンチスタイルです
・イタリア産手長海老のマリネ マスタード風味 自家製ピクルス添え ¥1,900
・茹でたてグリーンアスパラとグリュイエルチーズのグラタン パルマ産プロシュート添え ¥1,400
・帆立と牡蠣と早春野菜の和風コンソメスープ ¥1,500
・鴨とキノコ、押し麦とオルツォ小麦のリゾット ¥1,700
・緑の野菜を詰めた完熟トマトと生ウニのサラダ ガーリックオニオン風味のドレッシング ¥1,800
・12種の野菜とゴルゴンゾーラチーズのサラダ ¥1,500
・タスマニア産サーモンのグリル ベーコンとトマトのバターソース ¥2,300
・寒ブリと鱈の白子のミルフィーユ 大葉のピストゥと赤ワインソース ¥2,600
・骨付き鴨モモ肉のコンフィ 白インゲンとトラマメの煮込み添え ¥2,600
・福島産特選和牛フィレ肉の網焼き 自家製ポン酢とワサビ ¥3,800
THE BAR MENU
SUSHI
・握り盛合わせ ¥3,500 ~ ¥5,500
・ロール寿司各種 ¥2,000
※飲食代金の 10 %をサービス料として頂戴いたします。
※メニューは、2003 年 4 月時点のものです。
TEL.
レストラン
03-3400-2013
ブライダル
03-3400-0413
閉館
「株式会社羽澤ガーデン」は、2005 年(平成 17 年) 12 月 18 日 に、所有者である「株式会社日山」との契約が切れるため、「ザ・羽澤ガーデン」を閉館しました。
※「株式会社羽澤ガーデン」の住所は、「〒150-0012 渋谷区広尾3-9-14」です。
ザ ハネザワ ガーデンは12月18日をもって
営業を終了させていただきました。
今までどうもありがとうございました。
私たちはこんなに沢山のお客様に愛されて
本当に幸せでした。
一生忘れずに、これからも愛される店を
創っていきたいと思っております。
メンバー 一同
そして訴訟へ
跡地を分譲マンションへ開発する計画が提示されたため、再開発の「差し止め」と「保全」を求める運動が起こり、訴訟へと発展しました。
2007 年(平成 19 年) 10 月 17 日、周辺の住民などが、渋谷区と東京都へ対し、開発許可と建築確認の何れも行わないよう求める「行政訴訟」を東京地裁へ提訴しました。
2007 年 11月に、裁判官が現地を訪れ、約 1 時間半の現場検証を行いました。
物 件 目 録
(土地目録)
1 所 在 渋谷区広尾三丁目
地 番 77番1
地 目 宅地
地 積 8963.74㎡
(建物目録)
1 所 在 渋谷区広尾三丁目77番地1
家屋番号 77番1の1
種 類 共同住宅
構 造 木造瓦葺2階建
床面積 1階 90.73㎡
2階 87.09㎡
2 所 在 渋谷区広尾三丁目77番地1
家屋番号 77番1の2
種 類 寄宿舎
構 造 鉄筋コンクリート造陸屋根4階建
床面積 1階 248.61㎡
2階 236.60㎡
3階 183.34㎡
4階 16.94㎡
3 所 在 渋谷区広尾三丁目77番地1
家屋番号 77番1の3
種 類 店舗
構 造 木造スレート亜鉛メッキ鋼板葺平家建
床面積 261.58㎡
4 所 在 渋谷区広尾三丁目77番地1
家屋番号 77番1の4
種 類 茶室
構 造 木造瓦・銅板葺平家建
床面積 41.76㎡
5 所 在 渋谷区広尾三丁目77番地1
家屋番号 77番1の5
種 類 寄宿舎
構 造 鉄骨造陸屋根2階建
床面積 1階 107.67㎡
2階 107.67㎡
6 主たる建物の表示
所 在 渋谷区広尾三丁目77番地1
家屋番号 325番
種 類 居宅
構 造 木造瓦葺2階建
床面積 1階 699.14㎡
2階 83.23㎡
附属建物の表示
符 号 1
種 類 モータ室
構 造 木造瓦葺平家建
床面積 18.71㎡
符 号 2
種 類 居宅
構 造 木造瓦葺平家建
床面積 14.87㎡
符 号 3
種 類 門衛
構 造 木造瓦葺平家建
床面積 24.79㎡
符 号 4
種 類 寄宿舎
構 造 木造瓦葺平家建
床面積 113.22㎡
符 号 5
種 類 車庫
構 造 木造瓦葺平家建
床面積 41.22㎡
符 号 6
種 類 倉庫
構 造 木造瓦葺2階建
床面積 1階16.52㎡
2階16.52㎡
7 所 在 渋谷区広尾三丁目77番地1
家屋番号 325番2
種 類 倉庫
構 造 土蔵造瓦葺2階建
床面積 1階 41.32㎡
2階 41.32㎡
8 所 在 渋谷区広尾三丁目77番地1
家屋番号 325番3
種 類 居宅
構 造 木造瓦葺平家建
床面積 28.09㎡
9 所 在 渋谷区広尾三丁目77番地1
家屋番号 325番5
種 類 居宅
構 造 木造瓦葺平家建
床面積 141.85㎡
2011 年 8 月に、「三菱地所レジデンス株式会社」は、渋谷区へ解体工事計画届を提出しました。
最終的に
建物や庭園の一部を保存することで、和解が成立しました。
「羽澤ガーデンの文化財と景観を守る会」は、2012年 11 月 19 日に「三菱地所レジデンス株式会社」と合意し、「覚書」を交わしました。
広尾羽澤ガーデンマンション開発計画に関する覚書
合意要旨
2012年11月日
羽澤ガーデンの文化財と景観を守る会
総務理事前野まさる
羽澤ガーデン開発差止訴訟弁護団長
弁護士斉藤暁
羽澤ガーデンの文化財と景観を守る会と、羽澤ガーデンマンション開発差止裁判原告・弁護団は、開発事業者三菱地所レジデンス株式会社との間で、羽澤ガーデン・旧中村是公邸が近代和風建築の建物及び庭園によって構成された歴史的文化的なものであり、敷地全体が豊かな樹林であったことに共通の認識を持つに至ったため、マンション開発に際してその記憶を内外にとどめるべく、概要次のとおり合意した。
なお、主体が異なるため「守る会」「原告・弁護団」はそれぞれ別個に三菱地所レジデンスと合意書を交わしているが、下記4 項を除き内容は同一である。
1 みどりに関する合意
(1)現存する樹木を最大限活かすこと
(2)既存樹木84 本の維持、114 本の新規植樹、184mの植栽を行うこと
(3)これらのみどりが今後も維持されるよう、販売時に本合意内容を購入客に説明し、完成後に設立される管理組合の規約に本合意内容を組み込むこと
2 建物に関する合意
(1)土地の由来、旧中村是公邸の来歴およびその価値を示す銘板を作成し、マンションの内外に設置すること
(2)旧中村是公邸に存した灯寵・敷石・庭石・樹木、旧松の間の違い棚、旧鳩の間の暖炉等をマンションの内外に設置活用すること
「ザ・羽澤ガーデン」があった場所は、現在どうなっているの?
「ザ・羽澤ガーデン」は解体されました。現在は、3 階建て の億ション「ザ・パークハウス 広尾羽澤」になっています。
「ザ・パークハウス 広尾羽澤」には、住む人だけが眺められる中庭があります。このプライベートガーデンには、時を刻んできた樹木を移植したほか、料亭時代からの灯籠なども配しており、心癒す緑景を四季折々に楽しめます。
※「ザ・パークハウス 広尾羽澤」の竣工年月は、2014 年 5 月です。
なお、かつて駐車場として使用されていた「ザ・羽澤ガーデン」正門前の土地は、2011 年 8 月に分譲販売されました。
※販売に際し看板に掲げられていた内容
土地分譲(全3区画) 土地価格 1 億 6,580 万円より
用語の整理
鉄道院総裁 → 東京市長
「中村 是公」(なかむら よしこと)( 1867 年 12 月 20 日 ~ 1927 年 3 月 1 日)は、日本の政治家です。
「鉄道院総裁」や「東京市長」を歴任しましが、59 歳で死去しました。
関係文書は「中村是公関係文書目録」として、「国立国会図書館憲政資料室」に保存されています。
※「憲政資料室」では、主に近現代日本政治史に関する文書類を所管しています。所管資料の多くが一般に刊行された資料ではなく、個人の日記や書簡などの私文書、あるいは公文書であることが特徴です。
「中村是公」の邸宅
中村は、1915 年(大正 4 年)、渋谷町(後の渋谷区羽澤町、現在の渋谷区広尾3-12-15)に、敷地面積約 3,000 坪の自邸(日本家屋と日本庭園)を構えました。
起伏に富んだ東南斜面に位置する約 1 万平方米(約 3,000 坪)の敷地には、2 階建ての本館の他、離れ、茶室などが配されていました。
※敷地約 3,000 坪の半分( 1,500 坪)は、緑をたたえた樹林(杜)でした。
料亭として使用
中村は、1927 年(昭和 2 年)に死去しました。
この「土地」及び「大正時代の面影を色濃く残す瀟洒な邸宅」は、中村の死後、何代か所有者を代えました。
1947 年、食肉御売及び精肉小売業である「株式会社日山商会」(現在の「株式会社日山」)の創業者「村上禎一」が購入し、親族の住居として利用しました。
1950 年(昭和 25 年)、「村上禎一」の妻である「村上幾野」は、料理飲食業を目的とする同族会社「株式会社羽澤ガーデン」を設立し、料亭「羽澤ガーデン」としての営業を開始しました。
※「株式会社羽澤ガーデン」は、開業当初から「日山商会」の同意を得て、敷地及び本館等の建物群を使用・維持・管理していました。
また「羽澤ガーデン」は、将棋や囲碁の名人戦などでも利用されました。
渋谷区みどりの確保に関する条例
1995 年(平成 7 年)に、「羽澤ガーデン」は、4,380 平方メートルの樹林が存在すると認められ、渋谷区から保存樹林の指定を受けました。
以降、2005 年(平成 17 年)に至るまで、年間 10 万円の補助金を受け取っていました。
年表
1915 年(大正 4 年)
「中村是公」は、渋谷町(後の渋谷区羽澤町、現在の渋谷区広尾3-12-15)に、敷地面積約 3,000 坪の自邸(大正時代の面影を色濃く残す瀟洒な邸宅と日本庭園)を構えました。
1927 年 3 月 1 日
「中村 是公」は、59 歳で死去しました。
1947 年
食肉御売及び精肉小売業である「株式会社日山商会」(現在の「株式会社日山」)の創業者「村上禎一」は、「中村是公」邸宅を購入し、親族の住居として利用しました。
1950 年(昭和 25 年)
「村上禎一」の妻である「村上幾野」は、料理飲食業を目的とする同族会社「株式会社羽澤ガーデン」を設立し、料亭「羽澤ガーデン」としての営業を開始しました。
1995 年(平成 7 年)
「羽澤ガーデン」は、4,380 平方メートルの樹林が存在すると認められ、渋谷区から保存樹林の指定を受けました。
以降、2005 年(平成 17 年)に至るまで、年間 10 万円の補助金を受け取りました。
2000 年(平成 12 年)
大掛かりな改装工事を行い、「洋風レストラン」&「結婚式場」へリニューアルしました。
それに伴い、「羽澤ガーデン」から「ザ・羽澤ガーデン」(The Hanezawa Garden)へ改称しました。
「ザ・羽澤ガーデン」の誕生
20世紀初頭 日本は東洋を感じて世界を夢見ていた
そんな時代 満鉄総裁の手によって
この緑ある大邸宅は生まれた
沢山の物語の舞台となったこの館が
新しい時代のために美しい化粧をする
これから生まれる物語のために
2000 年(平成 12 年) 11 月
「株式会社プラン・ドゥ・シー」(Plan Do See Inc.)は、「ザ・羽澤ガーデン」(THE HANEZAWA GARDEN)のプロデュースを開始しました。
2005 年
「ザ・羽澤ガーデン」は、渋谷区から保存樹林の指定解除を受けました。
2005 年 12 月 18 日
(レストラン兼結婚式場の)「ザ・羽澤ガーデン」は、レストラン運営会社である「株式会社羽澤ガーデン」と所有者である「株式会社日山」との契約終了により、閉館しました。
2007 年(平成 19 年) 10 月 17 日
周辺の住民などは、渋谷区と東京都へ対し、「ザ・羽澤ガーデン」の再開発許可と建築確認の何れも行わないよう求める「行政訴訟」を東京地裁へ提訴しました。
2007 年 11月
裁判官は、現地(ザ・羽澤ガーデン)を訪れ、約 1 時間半の現場検証を行いました。
2011 年 8 月
「三菱地所レジデンス株式会社」は、渋谷区へ「ザ・羽澤ガーデン」の解体工事計画届を提出しました。
2011 年 10 月 3 日
「ザ・羽澤ガーデン」の解体(準備)工事が、開発業者によって予定通り着手されました。
解体建築物の概要
延床面積
3174.7 ㎡
規模
地上 4 階 他 全 20 棟
構造
・鉄筋コンクリート造(RC造)
・木造
解体工事発注者
三菱地所レジデンス株式会社
解体工事の期間
2011 年(平成 23 年) 10 月 3 日 ~ 2012 年(平成 24 年) 5 月 31 日
2012 年 11 月 19 日
「羽澤ガーデンの文化財と景観を守る会」は、「三菱地所レジデンス株式会社」と合意し、「覚書」を交わしました。
2014 年 5 月
3階建て の 億ション「ザ・パークハウス 広尾羽澤」を竣工しました。
周辺施設との年代比較
日本赤十字社医療センター
1891 年(明治 24 年)に、飯田町 4 丁目から現在地(広尾4-1-22)へ移転しました。※当時は「日本赤十字社中央病院」という名称でした。
駐日チェコ共和国大使館(広尾2-16-14)
まだチェコスロヴァキア時代だった 1920 年より日本でチェコの全権を担う大使の派遣・駐在がスタートし、現在に至ります。
山種美術館
2009 年 10 月 1 日に、現在地(広尾3-12-36)へ移転して新美術館をオープンしました。